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2012年5月27日 (日)

仙塩尾根|野呂川越~三峰岳~三国沢~農鳥小屋

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Kitadakefuji 日本第一の高峰「富士山(3776m」と日本第二の高峰「北岳(3193m)」のコラボレーションを見ることができる唯一の山頂、仙丈ケ岳(3033m)です。

実は、この仙丈ケ岳。健脚者なら北沢峠から日帰りが可能なのです。伊那市(旧長谷村)8時の戸台口発のバスに乗ると標高約2000mの北沢峠に9時に着きます。6時間で行程をおさめることができる健脚者なら北沢峠16時発のバスに間に合います。ご遠方や6時間で走破する自信のない方は、前日に北沢峠で一泊して、早朝に出発すると良いです。仙丈ケ岳の日帰りの記事は、いずれ詳しくお話します。

 ところで、本日お話しする「三峰岳(みつみねだけ)」ですが、近年、この山を他から来た登山者は「みぶだけ」と読む人がほとんどです。「みぶ」とは麓を流れる「三峰川(みぶがわ)」というからであろうと思われるのですが、山のほうは「みつみねだけ」と、素直に読むのが地元や古来からの読み方です。

 ガイドブックで堂々と「みぶだけ」と載っているのがほとんどで、いつのまにか「みぶだけ」になってしまったのであろう。(地元長野県山岳ガイドと、登山家の白旗史朗氏執筆のガイド地図では「みつみねだけ」となっている。その中で、白旗氏も「ミブ岳とよぶのはまちがいである」と述べている。)

 情報とは山の名前をも変えてしまう恐ろしいものです。「Mt.Mibu→」と、堂々と手作り道しるべをつけていく登山者もいて困ったものである。

 なんだか、情報社会の中、山の名前まで変わってしまって残念ですが、時代は情報によって作られるということの縮図を見ているようです。では、昨日の続きをお話します。

尊無上亜甲中玄   玄上


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 翌朝、野呂川のほとりにある両俣小屋から昨日下りてきた登山道を登り返さねばならない。標高差にして約300mの登りになる。小屋を出てしばらくは野呂川沿いの穏やかな道であるが、山肌に取り付くジグザグの道に入ると急登りとなる。昨日下ってきたので、ピッチを段取りよくとれば苦にはならないかもしれない。1時間ほどで昨日降下した仙塩尾根の野呂川越に到着する。木の間から朝日が差し込んで眩しいところだ。

 仙丈ケ岳からこの野呂川越までは日本百名山である仙丈ケ岳と北岳を結んで山旅をする登山者もいるので比較的踏まれた山道であるが、今日行く山道はところどころブッシュで覆われていたり快適な山道ではない。Sensiobushまさに、ある登山者が言ったようにバカしか行かないバカ尾根というところが野呂川越から標高3000メートルまで登り返しとなるこの区間である。

 私もバカになって足を運んだものだ。時には、小学1年生の娘を連れて行ったこともあった(そのせいか、娘も山好きになってしまった)。しかし、秘境の山域である。ガイドブックにも詳しいことは載っていないし、この尾根から見る南アルプスも一風変わっている。また、森林限界に出るまでの森は、人の手が入っていない南アルプスの秘境でありながら、山小屋も尾根上にあるので白峰南嶺のように難しくないルートでもある。ただ、山小屋から山小屋までの行程が長いので体力に自信のある人(自信だけではダメだが)のみが入ることができる山域であることは白峰南嶺と何ら変わりない。

 野呂川越からすぐに登りが始まる。南アルプスの原生林の中を尾根伝いに、いくつかの「こぶ」を越えながら登っていく。道が急になって、上を見上げれば、何かの山頂かと思いきや、尾根上のただの「こぶ」であり、道は平坦からだんだん急になる。樹林の中を繰り返すわけであるが、途中に山頂のない登りが淡々と続く。

 ダケカンバが現れると、空が広がった平坦にでる。そろそろ森林限界を思わせるところだ。東に中白根沢の頭を伴った北岳が大きい。その南には中白峰、間ノ岳と、南アルプス北部の3000メートルを越える山々が連なる。

Mitumineiwa 森林限界に出たころ、目の前に岩壁が出現する。野呂川側に巻いて登るように針金や赤テープがつけられている。この岩壁をひと登りすると、正面に三峰岳(みつみねだけ、標高2999m)が険しい岩肌を見せている。これから登るところであり、仙塩尾根の中間点でもあろう。

 さて、仙塩尾根から見ればどっしりとも険しい山体の三峰岳であるが、間ノ岳から見るとただの尾根のこぶのようにしか見えない。仙塩尾根を歩いてはじめてこの山の良さがわかるであろう。 
 
 仙塩尾根から見る三峰岳はまるで槍ヶ岳のようにそびえて見える。森林限界を抜けて三峰岳に向かう稜線は最高に気分がいい。ほとんど人にも会わない。1997sensiomitumine まあ、この素晴らしい尾根を「馬鹿尾根」とは誰が言ったか知らないが、とんでもない表現であろうと思う。こう思う私は完璧に馬鹿なのか、物好きかわからぬが、登山者であふれる山域の俗っぽさも無く、端麗である。

 さて、尾根を登りつめると、そこは、間ノ岳から派生して、三峰岳に向かう尾根上、三峰岳の直下にたどり着く。三峰岳へは岩をひとのぼりで到着する。山頂は狭く周囲が切れ落ちている。特に三峰川の谷が急峻だ。三峰岳から南を見れば大川源流部の深い谷である。南アルプス自体、北アルプスに比べて若く、今もなお隆起を続けているそうだ。三峰岳は2999mだが100年もしないうちに3000mに達するらしいことを聞いたことがある。

 さて、長い一日、両俣小屋を出てかれこれ6時間は経っただろう。のんびりしすぎたかもしれない。三峰岳を後に、今夜の宿泊地の農鳥小屋に向かう。仙塩尾根を縦走するだけなら、南の熊野平に向かうのがガイドブックどおりであろうが、それでは面白くないので、農鳥岳に立ち寄っていくことにする。

 三峰岳からはいきなり険しい岩稜の下りなので、足元に注意しながら下る。岩稜がなりをひそめたころ、目の前に広い三国平が出現する。Mikunisawa この三国平で一旦仙塩尾根から外れて、進路を東にとる。三峰岳からの仙塩尾根は時折、塩見へ往来する登山者に出くわすが、外れると、ふたたび静かな山域となる。三峰岳直下のカールを通って、間ノ岳の稜線の下をトラバースする。まさに大井川源流の最奥部、三国沢の山旅だ。

 このトラバース道には高山植物も豊富で、時折、雷鳥が姿をあらわす。私が歩いたある日のこと、親鳥が2羽と、子鳥が5羽ほどいた。可愛いものである。

 三国沢のトラバースを終えると、今度は白峰沢カールのトラバースである。三国沢とは打って変わって大きな石がゴロゴロした涸沢を一旦下って、農鳥岳への稜線へ登り返す。短いがこのあたりで足にくる。

 白峰沢のがらがらの道を登ると、白峰三山の縦走路に合流する。夕立も近いのか、山梨県側にガスが立ち込め、太陽を背にブロッケン現象が発生する。自分の影がガスに映って、陰の頭にきれいな光の輪ができている。まるで如来様か天女様のようである。

 農鳥小屋までは、稜線の分岐から平坦道をすぐである。赤いドラム缶に「農鳥小屋」と書かれた広場を通過して小屋に着く。当時のこの小屋のオヤジさんは、これまた、私以上にヘンクツらしいが、「これぞ、山のオヤジ!」という感じのオヤジさんである。(今どうしているかな?)

 両俣小屋を出て11時間。雷雲も無く安定した日の山行であった。翌日は、農鳥岳の3000mを踏むことにしよう。

 明日に続く。 


尊無上亜甲中玄   玄上

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雄大な日本アルプスそのものが、まさしく至心玄道、私の「お山」なのです。

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