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2019年12月10日 (火)

ボリゾフ彗星(2I/Borisov)。人類観測史上初の太陽系外から来た彗星。

ネットニュースでご覧になられた方もいるかもしれませんが、太陽系外から来た彗星が火星軌道の向こうを通過中であります。太陽系外天体を人類が見るのは2年前のオウムアムア(1I/OumuAmua 2017 U1)という小惑星状の天体以来2回目で、とても珍しいものです。彗星では人類観測史上初めてですね。

ニュースになったのは、この彗星の近日点通過日が12月8日という事で、大げさに「8日に太陽に接近!」とか出ていたと思いますが、そんなに接近していません。太陽に一番近いところを通過する日というだけで、距離は太陽と地球との距離の2倍ですから、火星軌道のさらに向こうというずいぶんと遠いところにいます。それよりも注目したいのは、人類が彗星観測を経験する歴史の中で、初めて太陽系外から来た彗星であるという事です。

現在15等級ということで、肉眼で見える一番暗い星のさらに、一万倍は暗い状態ですので、口径20cm以上の望遠鏡でないと全容を写真に撮ることができません。しかし、人類が初めてとらえた太陽系外からの彗星なので、なんとか、その存在だけでも写らないものかと、無謀にも口径が6cmにも満たない望遠レンズで挑戦しました。

Borisov_0960
2I/Borisov  C/2019 Q4
Dec.9 2019, 28h59m(JST) / Super Takumar 135mm F3.2/2.5 PENTAX K-70 iso6400 20sec / in白馬 by玄上

バーの間のとても薄くかろうじて写っているのがボリソフ彗星の存在です。位置はコップ座にあり、15等級です。写真をクリックすると別ウインドウで見やすくなります。これが彗星と分かったのは、朝の4時半ごろから5時過ぎまでに撮った中にいくつか写っていて、軌道計算通りに南南東に移動が見られたからです。

「せっかくマイナス5度の空の下で粘ったのに、やっぱり望遠レンズでは無理だったか。打ちのめされた(笑)」と諦めかけましたが、若いころに彗星捜索用に使っていたウラノメトリア2000.0という精密な星図を引っ張り出してきて、軌道推算と照らし合わせ、複数の画像からの移動を確認して同定(identification)しました。あの頃の技術がなければ諦めていたでしょうね。

12月9日の28h59mとあるのは、12月10日の午前4時59分ということです。日本時間は世界時から9時間差があるので、4h59mという表記はしないで、午前9時まで前日の通しでの表記にする場合があります。また、写真内にwを記入していますが「笑」ではありません。west、つまり、写真で空の西の方向を示しています。

軌道はゆるい放物線ではなく、離心率3をこえるすごい双曲線です。ほとんど太陽の重力に束縛されず高速で動いています。離心率(e)は真円がe=0、0<e<1が楕円、e=1が放物線、1<eが双曲線となります。太陽系内の彗星はたいていが1以下です。

ちょっと難しいお話もしましたが、はるばると太陽系外から来た彗星です。我々が知らない宇宙のほうが断然に大きいのです。その深い宇宙の神秘にも神々との語らいを感じるこの頃であります。

尊無上亜甲中玄   玄上

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