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GWのこの時期、九州、四国、関西、東海、関東方面の方が「白馬岳」に関するキーワードで検索されているようですので、それらの皆様を対象に遭難防止の喚起です。

春から初夏にかけてと、秋には、突如と天候が悪化すると、この写真のようになります。吹雪の日の白馬岳直下です。地形を熟知していても一面真っ白で緊張するところです。
こちら↓の写真記事も参考にしてください。
ゴールデンウィーク、5月の北アルプス 2015
GWから初夏にかけての北アルプスは雪山です。天候が悪化すれば厳冬期と同様になります。
また、白馬大雪渓は5月下旬まで安定せず、雪崩の危険があるのでGWの頃は入らないように。GWの雪崩事故が絶えません。
夏のように登山道はなく、吹雪かれれば、自分の足跡さえあっという間に消えてしまう。トレールのない恐怖にさらされる。
白馬大雪渓の急斜面を登って少し緩んだところで、さあ、どっちだ・・右だよ右・・なんだけど、迷って疲労がピークになって休んでいる間に低体温になってしまう・・
遭難事故があると、装備が足りなかったとか色々な論議が巻き起こりますが、装備が足っていても、迷って疲労して低体温になったらダメです。
地元の人なら絶対に山には入らない気象条件でも、遠方から来てGWで休みの間にと無理をしての遭難が後を絶ちません。積雪期、荒天時の稜線がどんな状況なのか知らないなら立ち入らない事が鉄則です。
ここから下のウダウダ(笑)は読まなくてもいいですが、積雪期の北アルプスに入るなら、以上のことは肝に銘じておいてください。
こちら↓の写真記事も参考にしてください。
ゴールデンウィーク、5月の北アルプス 2015
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以前にもお話しましたが、GWのこの時期、軽装備で入山して遭難するという悲しい事故が後を立ちません。昨日は白馬岳の北側で6人の方が遭難救助のかいなく、大切な命を落としてしまいました。私にとっても、年に何度も訪れる山ですので、とても悲しく思います。
原因は、雪のない夏道でも8時間かかるコースなのに、雪の上を70歳前後の方には体力的に計画無理があったと思います。また、仲間内での登山で、これというリーダーのいないパーティーは難しいものがありますね。
南はポカポカの春であっても、北アルプスは突如として冬に変わります。春山装備ではなく、冬山装備が必要になってきます。
アイゼンやピッケルもしくはストックを携行するのはもちろんのことであります。(写真は、2012年6月1日の白馬大雪渓です)
北アルプスだけでなく、南アルプスでもそうです。「GWの北アルプスは、冬よりも難しくなる」と地元の遭難対策協の方も申されるほどです。また、低山ハイクとて油断はできないので、万が一の天候の悪化に備えた装備が必要です。
装備だけではなく、天候の変化の読みも大切です。「これ以上はマズイ」という領域に踏み入れないように、早めに引き返す決断も重要になります。この判断を鈍らせるのは、「みんなが登っているから大丈夫。」だということや、困るのは、 「キリマンジャロに登っているからベテランだから大丈夫。」とか、「年に一回は北アルプスに登っているから大丈夫だ。」とか、「大丈夫、自分の体力はよくわかっています。」とかいう自負も危険な要素のひとつです。以上のように言っては、遭難対策協の方の助言や制止をふりきって、山に入っていく人ほど「大丈夫」ではないものです。
先ほど申しましたが、仲間内でリーダーやガイドのいないパーティーの場合で、そのような人が混じっていると、これまた危険です。リーダーやガイドは、はっきりと決定できても、仲間内の場合は、それが難しく、引き返す、まだいける・・で、もめて収拾が付かなくなるのは山岳にあって怖いものです。もめなくても、遠慮のし合いで、収拾が付かない場合もあるようです。
日本アルプスでは、6月の終わりに吹雪に見舞われることもあります。写真は数年前のちょうどその季節の頃の南アルプス塩見岳(3052m)から天狗岩へ向かうところのものでありますが、風雪がものすごいです。岩が凍り始め、塩見岳西側の岩場がとても危険な状況になっていました。気温は氷点下。こんなときに夏用の雨具では、低体温症になってしまい動けなくなってしまいます。
さらに、ルート選定など登山計画ですが、厳冬期は論外として、登山シーズンの始まる春から初夏の時期や秋以降は、装備はもちろん、雪上での技術も大切で、一年を通して2~3度しか夏山のアルプスに踏み入れない方は、精通したガイド役の方と登山されることをおすすめします。特に地元のガイドさんがおすすめです。
荒天時の注意ばかりを書きましたが、晴天のときは最高に気持ちがいい。でも、春から夏にかけてのアルプスは日差しが強いので、日焼け止めを忘れずに。また、春から初夏の雪渓や雪山では雪目(目の日焼け)になってしまうと大変ですので、サングラスをお忘れなく。
また、装備はきちんとしていても、例えば、ピッケルを持っていても滑落停止の技術を習得していないとか、どういう状態で雪崩の危険があるとかの判断ができないなど、無雪期の延長の心構えでの入山は危険ですね。
天気のお話ばかりしましたが、残雪期の北アルプスは雪の急斜面一枚バーンをトラバースしたり、下ったりしなければならないときがあります。山スキーや雪山経験者ならともかく、初めての方は、いくらピッケルと大きなアイゼンをつけていても動けなくなるほどの高度感にびっくりします。腰が引けて滑落してしまったり、夏山しか行かれない方は、まったく別世界であるという覚悟も必要です。白馬の大雪渓も、ご覧の通り、上部は急斜面の一枚バーンです。こけると、どうかすると、葱平を通り越して、2号雪渓出合まで止まらないので困りますね。
こうも遭難が続くと、白馬岳ってとんでもないところと思われてしまいますが、きちんと守るべき事を守れば、崖登りもないし、とっても良いところです。さ、このシーズンも楽しい登山ができますように。私にとって、山での楽しみは、景色だけではない。登山されている方々の良いお顔を拝見するのも楽しみです。
またどこかでお会いしましょう。
こちら↓の写真記事も参考にしてください。
ゴールデンウィーク、5月の北アルプス 2015
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雄大な日本アルプスそのものが、まさしく至心玄道、私の「お山」なのです。
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